闇に飲まれよ

本ブログに出荷されないようなあれこれを

思考の整理

★導入

初手という観点から構築の導入地点を見出せる。

・相手の構築に合わせて初手からアドを取れる駒を置く

・対応範囲が限りなく広い駒を置くことで展開・殴り合いを行う

前者は出し負け・出し勝ちどちらも生じ得る発想のため、出し負けした際のリカバリーが効く駒を裏に添えることになるためサイクル思考の構築になる。

後者は出し負けが発生し得ない発想なので、展開型の構築や対面思考の構築になる。

 

★性質

・サイクル

不利対面に陥った時でもリカバリーが効くため安定感がある。安定行動を繰り返しつつ、引き先が1通りなため、交換読み行動で崩壊しかねない。交換読みや相手の初手読みまで含めて相手に依存する面が多く、構築段階での理論通りにゲームメイクがしにくい。

 

・展開

初手に対応範囲の広い起点要員を配置し、2手目以降から切り返していく。数的不利を取ることが前提な部分も多く、初手要員の持つパワーが低いため、2手目以降の駒のパワーがとても重要になる。展開に2枚駒を用意する形なども存在するが、この形になると展開自体にある程度のパワーが必要になる。構築段階で用意した理論を相手に依存することなく発揮できる。

 

・対面

初手に対応範囲の広い駒を配置し殴り合いで勝つ事を目的としつつ、相手の受け回しに対する崩し要素を用意する必要がある。殴り合いで出し負け範囲を完全に排斥することは理論上ほぼ不可能なので、ある程度のサイクル性能を有することもある。数的有利を常に取り続けることを主眼としているので盤面の把握が重要になってくる。受けに弱い面を持つため、役割破壊や崩しのタイミングがどうしても相手依存になりがち。

 

→3つに完全に分類することは不可能であり、多くの構築がこれらの要素を組み合わせて形成されている。だが、初手という観点から見る構築の導入から考えると、構築の根幹部分はこの3つのうちどれかに大別される。

 

★何が強いのか

確実に勝つなら自分の思い描いたゲーム展開を相手に依存することなく実現できる構築が一番強い。理由など書く意味も無いが、負けるゲーム展開を通す構築など作らないのだから、思い描いた通りのゲーム展開=勝ちへの軌跡と考えられるから。

しかし、このゲームはあくまでも対人戦であり、完全に相手からの干渉を受けない理論を組み上げるのは不可能である。そのような理論が出来るならば皆がその理論を使い、ミラーのイタチごっこが待ち受ける環境になっているはずである。6世代は相手に依存しにくいガルーラスタンという理論が流布し、最終的にはミラーのイタチごっこが繰り返される環境であった。7世代は6世代のようなヒエラルキーが現状存在しないため、相手の干渉を受けにくい展開型の構築が開拓されているように思える。

今は展開が強いが、メタを張る側がようやく明確なメタ対象を手に入れたことで、展開が勝ち馬になり続けられるかは怪しい。

 

★目指すところ

構築段階での理論をゲームという実践に於いて発揮するのが個人的な目標なので相手に強く依存しない構築を作ること。S2のガブゲンカグヤはそこそこの結果につながったが、サイクルをベースにした考え方であり、相手に依存する面が強すぎたのが失敗点であった。完全な相手依存からの脱却は放棄しつつも、自分のペースで試合を作れるような構築やムーブを開拓していきたい。