闇に飲まれよ

本ブログに出荷されないようなあれこれを

竹取物語

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現状テッカグヤの方向性は完全に二極化している。

・宿り木+身代わり(守る)によるハメ

・ヘビーボンバーの火力を活かしたアタッカー

ハメとアタッカーなのである意味どちらも前のめりなのだが、前者は耐性・耐久を活かして後出しからハメていくという受け思考を前提にしているため受け。

後者のカグヤはそもそも環境で殆ど見かけないため、当たったら地雷程度の認識であろう。

 

レート環境で最も採用されているのが前者のカグヤであり、カグヤ対策といえばこの型の対策になる。

 

前者は、確かにカグヤの耐性や耐久と噛みあっており、ポイヒガッサのように起点を作らなくてもハメを行える点が強力である。

だが、宿り木ハメの問題として、ハメを成立させるには対面で2ターンを要することがあげられる。テッカグヤは確かに耐性が優秀であり、繰り出しから宿り木や身代わりの展開に持ち込みやすいのだが、電気・炎といった強烈な切り返し能力を持った枠に後出しの猶予を与えてしまう。

これらの枠がカグヤより遅ければ特に問題でもないのだが、そのほとんどがカグヤより速いため、有利対面で宿り木を撃つにしても、身代わりを貼るにしても、必ず引き択が発生してしまう。

一見カグヤ側が完全不利択なのだが、カグヤの身代わりを考慮すると炎・電気枠も悠長な行動を取ることは出来ない。それを加味してもやはりカグヤ側が不利択であることには変わらない。

 

このようにディフェンシブなカグヤを使うと必ず後出し電気・炎へのケアという問題に悩まされることになる。電気・炎はどちらも強烈な切り返し性能を持っているため、この不利択の完全なケアを用意することは僕の頭で考える限りでは存在し得ない。相手側の行動の自由度が高いため、どうしても不安定になってしまい、こちら側の読みスキル(という名のジャンケン運)や経験則、中間択の生成などで誤魔化すしかないのが現状だと思う(理論上で完全ケアできる駒を思いつく天才がいたらこっそり教えてほしい)。

 

 

対して、後者のアタッカーカグヤは有利対面生成から、呼ぶ電気・炎に対して誘い殺しのような形を取ることが出来るのが非常に優秀である。

だが、本来不利な相手を誘い殺し出来る代わりに、前者のカグヤの役割対象であった高耐久ポケモンに対する性能を著しく低下させている。

カグヤの攻撃方面の種族値はお世辞にも高いとはいえず、ビーストブーストまで考慮しても、従来のカグヤの役割対象であったカバルドンクレセリアに対して何も出来ない。

そもそもカグヤが有利対面を作り出す際にトリガーになるのは相手の高耐久のポケモンであり、それらのポケモンに後投げしても何も出来ないという状況になってしまうのが非常に痛い点である(後出しに対して相手はまず宿り木型を想定するため、基本電気・炎枠へ即引きするので、目的である誘い殺し自体は成立しやすい)。

何よりも、カグヤ自体の攻撃数値の低さ故、メイン高火力ウェポンであるヘビーボンバーが半減以下の相手には強化アイテム無しでのワンパンが厳しいという問題が存在する。誘い殺しするはずが狩り切れない、なんてことも起こり得る。絶妙に足りない決定力を補うためにステロ補助はほぼ必須だろう。

またウェポンの範囲を取らざるを得ず、電気・炎に両対応するために地面・岩の不一致ウェポンの採用を余儀なくされるのも痛い点。飛行Zで採用にするにしても、電気・炎両対応する上ではやはり地面・岩のどちらか一方は確実に必要になる。

ウェポン範囲や攻撃数値を考慮すると非常に窮屈な立ち回りを要求されてしまう。

 

 

結論、耐久に強いハメ・カグヤに強いに強いアタッカーと大雑把に纏められる。苦手な範囲はこれをひっくり返せばそのまま対応するため、カグヤの型は二極化していると言えると思う。

 

*ハメカグヤが耐久に強いというと、確実に、ポリ2に勝てるんか?ループに勝てるんか?とか噛みつかれるので少しだけ補足。

毒の無いカグヤでは1:1状況での高耐久との対面では回復技のPPを枯らさなければ勝てないが、PP勝負は基本的に勝てるはず。問題となるのは相手が複数になったときである。例えばポリ2+クレセリアという高速再生技持ち2体に対してこちら側がカグヤ1体ならばこちら側のPPが先に枯れて負ける。対面に限定すれば宿り木身代わりだけでカグヤは高耐久に勝てるが、相手が複数体であればカグヤ1体で勝つのは基本的に無理である。

よってこの条件を簡単に満たせる受けループに対してハメカグヤ1匹でeasy winなんてのは到底不可能な話である。

だが、毒を持てば(受けループは無理だが)前出のポリ2・クレセに対して大きな損害を与えられる。

ハメカグヤは相手の高耐久を完封できるわけではないので、再生技持ちが複数いるようなサイクルパに出しても望むような活躍は難しい。ハメカグヤ1体ではなく、こちら側も複数の並びで見ていく必要がある。

 

 

前置きはこの程度で、本題に。

まず僕はカグヤを使う際に頭を悩ます電気・炎へのケアという問題を完全に解決するのは不可能であると結論付けた。なので、まずカグヤを考察する上で、如何に有利対面から相手の電気・炎を誘い殺しするかに考え方をシフトした。

 

だが、前述の通りアタッカーカグヤはカグヤとしての汎用性を落としてしまっているため、この汎用性を確保しなければ使い物にならないとも考えられた。能動的により広範囲に選出するというより、相手のパーティを見て○○のケアにカグヤを入れないとならないといった選出動機を持ちやすいポケモンなので、可能な限り出せる範囲を広げておくとパーティの柔軟性が一層高まるはずだ。

 

では、どのようにして汎用性を確保するか。やはり宿り木+身代わりが最もカグヤの性能を引き出せる構成だと思い、まずはこの2枠を技として確定した。

この段階で最初の電気・炎への自身による切り返しという問題が未解決である。前置きでも書いた通りカグヤ自身が後出しされる電気・炎を倒すには、

1.有利対面での身代わりorボディパージ

2.地面・岩の技範囲

この2点を満たさなければならない。

1に関して、ボディパは相手の電気・炎の上からの身代わりといった行動択を潰し上からの切り返しを実現するが、加速メガバシャやスカーフ持ちに対して無防備になりかねない。身代わりは確実な行動保証を得られるが、相手の上からの身代わりに無力になりがちである。

安定性と前述の通りカグヤの汎用性確保のために宿り木+身代わりのセットが重要であるため今回は身代わりを選択する。

ここで問題になるのが2だ。残り技枠2枠で電気・炎への切り返しを実現させるためには地面・岩の技範囲を取る必要があり、技枠が埋まってしまう。

理論上これで汎用性を確保し切り返し性能も持ったカグヤが誕生するわけだが、宿り木の通らない草タイプに対してあまりにも無力になってしまう。草枠はカグヤの安全な後投げがしやすい相手でもあるので、草に勝てないカグヤは汎用性をやや落としてしまうと言える。

以上を踏まえていくつかの結論構成が組める。

1.地震/岩雪崩(ストーンエッジ)/宿り木の種/身代わり@残飯or達人の帯

2.エアスラッシュor空を飛ぶ/地震or岩雪崩(ストーンエッジ)/宿り木の種/身代わり@ヒコウZ

3.エアスラッシュor火炎放射(大文字)/大爆発/宿り木の種/身代わり@ノーマルZ

それぞれについて解説していく。

1について

これは前述の通り。草に強くないことを除けば及第点。

2について

飛行zで有象無象の炎に強くなるかも。他のサンプル以上に強くステロに依存し、さらに電気への全対応が不可能である(コケコとレボルト両者に強く一貫するウェポンの採用が不可能)点が評価を著しく下げる。当初の目的を達成できていないため評価は低め。

3について

注目したのは大爆発Zの火力が2倍地面・岩の最高打点と一致する点である。一度限りではあるが、大爆発Zは2倍地震・エッジと同じ性能を持つ技になれるため電気・炎への切り返しに必要な技スペースを一つに圧縮できる。切り返しが必要なタイミングはどうせ一度なのでZのリソース不足はそこまで気にならない。空いた技スペースで1ではカバー出来なかった草への打点の確保も実現できるため、机上論上では最も理想に近い構成であると言える。ただし、ヒ―ドラン・ジバコイルに関しては切り返し不可能である。

2と3は持ち物が残飯ではないので回復ソースが宿り木依存になってしまう。詳しく計算はしていないのでこの回復量の差がどの程度影響を及ぼすかは不明。

 

 

 

とりあえずの調整はこちら

Celesteela @ Normalium Z 
Ability: Beast Boost 
Level: 50 
EVs: 100 HP / 252 Atk / 4 SpA / 20 SpD / 132 Spe 
Adamant Nature 
- Flamethrower 
- Explosion 
- Leech Seed 
- Substitute

 

ステロ込みでのダメージに乱数が絡みやすいので火力は特化。

テテフやミミッキュへの打点を取っていないので繰り出し対象から外し、主にランドやナットの叩きのダメージのみ意識し、基本的にはSを中心に纏めた。

A特化は変えようがないがほかの努力値は弄れると思う。

 

総括

理想通りの展開は簡単に実現した。電気・炎1枠でカグヤへの切り返しを想定している相手にはeasy winを拾える。

問題なのは対水であり、これをどのように解決するのかが裏での課題。また、ミミテテフへの打点も乏しいので厄介である。

後は鬼羽リザが身代わりを貼ったカグヤの前での行動がまちまちで安定しなかったのが少し気がかり。

 

正直机上論でしか成立しないと思ってはいたが、思ったより実践でも活躍できた。放射の技枠を色々変えればより活躍できそう。

 

疲れたからこれで終わり。